指揮者紹介(小山裕之)
- 群馬大学在学中、故斉藤秀雄門下であった塩谷明氏の下で指揮法の研鑽を積み、2年間『群馬大学・フィルハーモニックオーケストラ』の創立メンバーとして、正指揮者をつとめる。卒業後、音声生理の理論とその実践的応用を大澤精市氏に学び、音声生理学及びカウンター・テナー演奏の研究を進める。
- 声楽家としては、1989年,北イタリアのMerano及びBorzanoにおける『第15回現代音楽祭』にて,Orff作曲『カルミナ・ブラーナ』のテノールソロで欧州デビュー。イタリア、ドイツ、スイス等においてカウンター・テナーとして演奏活動、及びTV,FMにも出演。また演奏活動とあわせ、在欧中もヴォイスインストラクターとして多くの歌手の『声の調整』を手がける。
- 声楽を稲田浩、E. Haefliger、K. Widmer、各氏に師事。ドイツリート演奏をJ. Demus氏に師事。また、ルネッサンス及びバロック音楽の演奏解釈をA. Rooley氏に師事し,研究を進める。特にイギリスルネッサンス期のリュート歌曲の研究及び演奏活動はライフワークとしていて、すでにリュート歌曲リサイタルも96年より数多く行い、多くの曲の日本初演も手がけている。
- 指揮活動としては、豊富な声の知識を生かしHaydn作曲『テレジアミサ』Handel作曲『メサイア』等、声楽のソロや合唱、オーケストラをまじえたオラトリオ、ミサ曲、カンタータ等の演奏とともに、交響曲等、管弦楽の指揮活動を行っている。2009年度より『群馬大学・フィルハーモニックオーケストラ』の指揮者に再度就任。
- また声楽家のみならず、器楽奏者の機能障害の研究も行う。特に聴覚と声にかかわる筋肉群の関連は、器楽奏者の故障と共通する部分もあり、音と体の生理に関して、総合的研究も進めており、器楽奏者の体の故障に対するサポートも行っている。国内・外の器楽奏者の体の故障に関してサポートすることで数多くの事例をリサーチしている。ヨーロッパにおいてサポートした器楽奏者は、ベルリンフィルハーモニー、ウィーン交響楽団、トーンキュンストラー・オーケストラ、ザルツブルグ・モーツアルテウムオーケストラの、主に弦楽器の各団員、計15人ほどにも及んだ、それに加えて数人のピアニスト。
- 音声生理学研究家、ヴォイス・トレーナーとして、20年以上にわたりF. Huslerの発声理論をベースとした『声のアンザッツ、発声器官、及び呼吸筋群における生理的な関係』の研究を行い、それを応用した発声機能調整(故障のリハビリを含む)及び歌唱・合唱指導を行っている。
- M&N Voice-Institute 主宰。フェリス女学院大学音楽学部の非常勤講師として、2007年度まで(2008年度以降、閉講)『音声生理学』を担当する。
- 『音声生理学』『発声機能調整法』関連の著述に、下記のものがある。
- 表現するための発声法―『声と歌の法則』:小山裕之著(M&N Voice Institute. 2005)
- フェリス女学院大学音楽学部紀要No.9 March 2008 『未発達の発声器官に対する歌唱指導』音声生理の健全性を保つための留意点
- M&N Voice-Institute発声法についてのサイト
- 桂冠指揮者
- 塩谷明