楽団紹介


関西学院交響楽団は1913年に創部。
慶応義塾、学習院、早稲田などと並び、
学生オーケストラとして国内でも屈指の歴史を誇る。
戦前の記録はほとんど残っていないものの、
キャンパス内の中央講堂で年1回の演奏会を開いていたようである。

第2次世界大戦のためやむなく活動を中止せざるを得なかったが、1946年に部員6名で活動を再開、51年5月には第1回目の定期演奏会を開催するに至った。52年に、当時としては珍しいチャイコフスキーの「白鳥の湖」を演奏し、徐々にその規模を拡大していき、創立50周年記念となる第24回定期演奏会ではベートーヴェンの交響曲第9番を演奏。近年ではマーラー、ブルックナー、ショスタコーヴィッチ、ラフマニノフといった作曲家の作品にも挑戦している。さらに、76年と80年にはソビエト連邦共和国へ、また89年と92年にはオランダへ演奏旅行をし、高い評価を得た。2002年12月22日に東京オペラシティコンサートホールで開催されたソニー音楽財団主催の第17回全日本大学オーケストラ大会では、ラフマニノフの交響曲第2番第1楽章を演奏し、講評委員会賞を受賞した。

関西学院交響楽団の特徴は、長年にわたり原則として学生指揮者のみで演奏会を行っていたことで、客演指揮者を迎えたのは第59回(1982年6月)からである。なお、第39回から第58回までの10年間は、OBでもあり名誉顧問の畑道也関西学院院長が常任指揮者として、学生指揮者とともに舞台に立っている。

学生自身の手により音楽を創り上げる伝統は現在にまで引き継がれており、毎年精力的な活動を展開している。

                 関西学院大学出版会 「関西学院事典」より抜粋、一部更改