3.楽しいバーチャル・ヨーロッパ音楽の旅
　主要ホール、主要フェスティヴァルのホームページ（HP）その1

　ヨーロッパの音楽シーズンは秋に始まり、翌年夏に終わります。オーケストラも劇場も夏休みに入ると、夏のフェスティヴァル・シーズンが始まります。ただし、これは大原則です。ドイツでは各州で学校の夏休み時期が異なります。北部から中部の各州は夏休みを早い時期に設定し、各州で時差夏休み制をとっています。これはアウトバーンや交通機関の混雑を避けるためです。

今年を例にとると、ベルリンとそれを囲むブランデンブルク州は６月２３日から夏休みに入ります。毎年夏休み入りが最後になるのは、南部のミュンヘン州都のバイエルン州とシュトゥットガルト州都のバーデン・ビュルテンベルク州です。今年はそれぞれ８月１日と７月２８日に夏休みに入ります。またヨーロッパの北部各国の夏休み入りは早く、南部は遅いということも知っておくと便利でしょう。

　最近は都市の音楽ホールが完備してきたこともあり、フェスティヴァルは夏だけでなく、シーズン中もたくさん開かれます。そこで今回はフェスティヴァルのＨＰアドレスと、オーケストラ・コンサート以外、リサイタル等に関心をお持ちの方のために、ヨーロッパの主要ホールのＨＰアドレスをご紹介します。フェスティヴァルの中にはこじんまりとした美しい館、城等を会場にし、質の良い室内楽を聴かせるところもあります。

　夏の代表的フェスティヴァルは、何といってもドイツの官民が一体になって支援する１８７６年創立のバイロイト、そして１９２０年創立のオーストリアのザルツブルクでしょう。バイロイトは作曲家ワーグナー個人が始めた自分の作品のためのフェスティヴァルで、このために他に類を見ない特別な劇場が建てられました。ここでのワーグナーの管弦楽の響きは独特で、一度この劇場で聴いた人はワーグナーの虜になります。ザルツブルクは、モーツァルト、リヒャルト・シュトラウス、そしてホーフマンスタール作品上演を核にし、もともと演劇フェスティヴァルとして誕生したものです。日本では音楽祭としていますが、音楽プログラムは国際化とともに増えたもので、その一部門であることには今日でも変わりありません。

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