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指揮 ヴォルフ=ディーター・ハウシルト Wolf-Dieter Hauschild

 ドイツ・テューリンゲン出身の指揮者ハウシルトは、ベートーヴェン、ブルックナー、ブラームス、モーツァルト、R.シュトラウス、ワーグナーの作品の解釈において国際的に高く評価されている。

 ワイマールのフランツ・リスト音楽院で、ヘルマン・アーベントロートに指揮法と作曲を師事したハウシルトは、1963年にフランクフルト・オーデルのクライスト劇場の首席指揮者に就任、73年から78年にはベルリン国立歌劇場(「ローエングリン」のプルミエを含む)や、ベルリン・コーミッシェオパーにも定期的に客演している。

 ドイツ統一以前はライプツィヒ放送交響楽団と同合唱団の首席指揮者を務めたほか、ライプツィヒ歌劇場にも出演、「パルジファル」は特に好評を博した。

 1985年2月にはドレスデン国立ゼンパー歌劇場の歴史的な再開に際して、「魔弾の射手」のプルミエ公演を指揮、その模様は全世界にTV放送された。

 さらに同年、シュトゥットガルト・フィルハーモニーの音楽監督に就任し、同団とヨーロッパ、日本、アメリカの主要都市をツアーし公演を成功に導いた。

 1991年にはエッセン・フィルハーモニーの首席指揮者に任命され、92年から97年にかけてはエッセン歌劇場の総支配人のポストも兼任し、「パルジファル」、「トリスタンとイゾルデ」、さらに94年から97年にかけての「ニーベルングの指輪」全曲演奏では特に高い評価を得た。

 2001年シーズンよりハレ国立フィルハーモニーの音楽監督を務めるかたわら、ヨーロッパの主要オーケストラに客演している。

 2000年10月にはビルパオで「ワルキューレ」、2004年10月には「ローエングリン」を公演。

 現在、ヨーロッパや日本のオーケストラに客演。日本では1993年のNHK交響楽団のほか、2002年3月には新日本フィルハーモニー交響楽団でブルックナーの交響曲第5番を指揮している。また、アジアでは2000年3月にソウルでKBS交響楽団を指揮。2003年10月にはセビリアにてオルケスタ・シンフォニカを指揮した。

 録音には、エテルナ/ベルリン・クラシックスにブルックナーの交響曲数曲をはじめ、ブラームスの合唱作品集、シューマン「楽園とペリ」や、ヘンデル、レーガーの作品を残している。