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バリトン 松本 宰二 Saiji Matsumoto

 昭和音楽短期大学卒業。
 二期会オペラスタジオ修了。
 栗林義信、鈴木義弘の諸氏に師事。
 二期会マイスタージンガー主宰

 オペラにはワーグナー『ローエングリン』ブラバントの貴族でデビューをする。
 その後、出演したオペラは『マイスタージンガー』ハンス・フォルツ、『ファルスタッフ』ピストーラ、『リゴレット』マルッロ、『カルメン』エスカミーリョ、『天国と地獄』マルス、『メリー・ウィドー』ダニロ、『椿姫』ドゥフォール、『魔笛』弁者、『ジャンニ・スキッキ』マルコ、『フィガロの結婚』伯爵、『愛の妙薬』ベルコーレ、『スザンナの秘密』ジル、『黒船』伊佐新次郎、『カーリューリバー』旅人、『パリアッチ』シルビオ、『アルバート・ヘリング』牧師、『利口な女狐の物語』森番、『ヘンゼルとグレーテル』父親、『静と義経』佐藤忠信、『ジャンニ・スキッキ』マルコ等である。出演した演目が示す通り、主役はもとより、その華を軽妙洒脱に支える脇役で、いわば華を超えた存在感を示した。特筆すべきは、二期会公演『メリー・ウィドー』のダニロ役であり、その端正で精緻な演唱と華麗な舞台姿は多くの観客の心をとらえ、再演の度に同役を演じて欠かせない存在となっている。05年五十六世・梅若六郎演出『カリューウ・リヴァー』での好演は高く評価されている。
 コンサートではベートーヴェン「第九」、モーツァルト、フォーレ、ドヴォルザーク「レクイエム」、バルトーク「カンタータ・プロファーナ」、グノー、モーツァルト「ミサ曲」等、宗教曲でも欠くことの出来ないバリトンである。
 機知に富んだ話術も巧みで人の心を引きつけるあたたかい人柄も相まってディナーショーなどの出番も多い。傍ら子供の為のコンサートにも意欲的で、ディズニー映画「美女と野獣」(日本語版)にガストン役で声の出演を果たしている。その他ジャンルにとらわれない幅広い活動を展開しており、青山劇場オープニング『天地の夢』、劇団目覚まし時計『青いガラスとエメラルド』、ミュージカル『シェルブールの雨傘』、『王様と私』、松竹の新橋演舞場『オセロ』に客演、テレビ及びラジオの出演も多い。全国的に展開し高い評価を得ているダブルカルテット二期会マイスタージンガーの主宰としての役割は特筆に価する。ソリストとしての活動もさることながら合唱団の指導者としての名声も高く、アマチュア合唱団全国大会で西友合唱団を全国大会の優勝の導くなどその功績も大きい。

二期会会員。