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バリトン 河野 克典 Katsunori Kono

 山口県出身。東京芸術大学、同大学院修了後、ドイツ政府給費留学生としてミュンヘン音楽大学で学ぶ。ジュネーブ国際コンクール第2位(1位なし)、ヘルトゲンボシュ国際声楽コンクール第1位、ザルツブルク市賞などを受賞。

  名匠フィッシャー=ディースカウより「彼は、素晴らしい解釈と驚くべき集中力でリートを演奏する」と絶賛される。

 ヨーロッパでのリサイタルは基より、オペラ、オーケストラ、宗教曲の公演に数多く出演。日本ではN響定期(若杉弘指揮)でマーラーの「さすらう若人の歌」をはじめ、東フィル、日本フィル、新日本フィル、読売日響、都響、サイトウ・キネン・オーケストラの公演にソリストとして出演。小澤征爾、大野和士、ケント・ナガノ、クルト・マズア、ゲルト・アルブレヒト、ガリー・ベルティーニ、ユベール・スダーンといった著名指揮者と数多く共演している。特にマーラーのオーケストラ歌曲や宗教曲に定評をもつ。

 オペラでは、リヨン、イタリア、オランダの歌劇場において「蝶々夫人」「友人フリッツ」などに出演、新国立劇場「魔笛」「道化師」「ラ・ボエーム」、藤原歌劇場団公演「イル・カンピエッロ」において好演。

 『リサイタル・シリーズ』では、3人のピアニスト(横山幸雄、清水和音、小山実稚恵)と「歌・三夜一夜物語」を行い話題となる。

 03年から挑む演奏会シリーズ「新・歌物語」は、08年7月、第10回最終章「マーラーの世界」をNHK交響楽団(サントリーホール)と大成功させ、第2回「ヴォルフの世界」(ピアノ:野平一郎)は、平成15年度芸術祭優秀賞を受賞、その実力と構成力は高く評価されている。

 CDは「白鳥の歌」「水車屋の娘」「詩人の恋」(ナミ・レコード)、日本歌曲集「この道〜ふるさとの歌」(カメラータ・トウキョウ)等リリース。 現在、横浜国立大学、東京芸術大学等で後進の指導にあたっている。08年11月より山口県「山口ふるさと大使」に任命される。