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ソプラノ 澤畑恵美 Emi Sawahata

 国立音楽大学卒業。同大学大学院修了。
 文化庁オペラ研修所修了。第58回日本音楽コンクール声楽部門第1位。
 福沢賞、木下賞、松下賞を受賞。第21回ジロー・オペラ賞受賞。
 90年より1 年間文化庁派遣芸術家在外研修員としてミラノへ留学し、歌唱をマリア・ミネット、発声をラウラ・ロンディの諸氏に師事。
 早くからその才能は評価され、オペラ研修所修了後直ちに二期会オペラ公演『フィガロの結婚』のスザンナに抜擢されデビュー。高度な音楽性と華のある舞台姿は鮮烈な印象を与え、“大型新人の誕生”と注目を浴びる。
 以後も着実に舞台を重ね、『コシ・ファン・トゥッテ』のフィオルディリージ、デスピーナ、『フィデリオ』のマルツェリーネ、『椿姫』のヴィオレッタ、『カルメン』のミカエラ、『ナクソス島のアリアドネ』のツェルビネッタ、『こうもり』のアデーレ、『春琴抄』の春琴等多くの公演に出演し、いずれにおいても絶賛を博している。
 97年新国立劇場開場記念公演『建・TAKERU』に春乃役で出演、98年9月には新国立劇場・二期会共催公演『アラベッラ』ズデンカ役、2000年8月二期会公演『真夏の夜の夢』のヘレナ役の他、10月新国立劇場公演『魔笛』でパミーナ役、2001年2月二期会公演『こうもり』のアデーレ役を演じ、その魅力を余すところなく発揮、2002年11月二期会創立50周年記念公演『椿姫』では、艶やかでありながら繊細なニュアンスを孕んだ『椿姫』のヴィオレッタで絶賛を浴びた。2003年7月同記念公演=ケルン市立歌劇場『ばらの騎士』ゾフィー役では名演出家ギュンター・クレーマーより最大級の賛辞が寄せられた。また2004年より、錦織健プロデュース『セビリアの理髪師』ロジーナ役や『ドン・ジョヴァンニ』のドンナ・エルヴィーラ等で、全国のファンを魅了。
 コンサートでも「レクイエム」「第九」「ミサ・ソレムニス」、マーラー交響曲第4番、同第8番「千人の交響曲」、「ファウストの劫罰」等のソリストとして、E.インバル、G.アルブレヒト、S.コミッショーナなどの著名指揮者や主要オーケストラとの共演も数多い。
2004年12月チェコ・フィル「第九」(ズデニェク・マーカル指揮)にソリストとして出演。
また演奏以外の分野でも、NHK FM『おしゃべりクラシック』のパーソナリティを務めるなど、多彩な活躍を続けている。2007年11月には東京二期会『天国と地獄』で久々にオペレッタに主演し、存在感を示している。09年2月には宮本亜門新制作『ラ・トラヴィアータ』(指揮:アントネッロ・アッレマンディ 東京フィル)でヴィオレッタに主演。2010年3月、『ラ・ボエーム』ミミ(びわ湖ホール 神奈川県民ホール 東京二期会共催)で好評を博し、同11月には東京二期会『メリー・ウィドー』ハンナ役に主演する。
 2008年5月、フォンテックより初のソロCD「にほんのうた」をリリース。二期会会員。国立音楽大学准教授