ある方にお借りしたレベックを定期演奏会で使用した様子。右はバロック・ヴァイオリン。
第28回定期演奏会では、御厚意によりレベックをお借りして使用しました。
レベックはアラビアのラバーブに起源をもつ中世西洋の擦弦楽器であり、3本の弦をもつものが最も一般的でした。ヴァイオリンのように腕または肩の上に、あるいはヴィオラ・ダ・ガンバのように膝の上に乗せて演奏されていました。レベックの細かな形状には、現代楽器のように統一された規格のようなものはありません。これは中世の他の楽器も同様です。
レベックは15世紀から16世紀に掛けてよく使用されました。元来は高音域の楽器でしたが、次第に低音域のものも発達し、コンソート曲もつくられています。
その後ヴィオラ・ダ・ガンバに取って代わられ、ルネサンス時代には殆ど使われなくなりましたが、その後も数世紀にわたりダンスの練習のときの伴奏用楽器としてダンス教師により使用されり、東欧やスペインなどにおける民族音楽で使用され続けました。