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第4回「バレエの譜面」
今回は譜面のお話です。(画像はジブリですが)
まずはこちらをご覧ください。(エクセルファイルがダウンロードされます)
この前の第7回バレエスクール公演の時に使った曲のカットリストの一例です。
バレエ演奏では、オーケストラはまず、
スコアと譜面の確認・準備作業から始まります。
段取りは大きく以下の流れになります。
1.曲のスコアと譜面を入手する
↓
2.バレエスクールより本番用の音源を受け取る
↓
3.音源聞きながらスコアとにらめっこし、1曲ずつ、どこからどこまで演奏しているか確認する
↓
4.カットリストを作成し、演奏者に展開。
これが結構、大変な作業です。。
譜面管理部は毎回てんわやんわしています。
例えばベートーヴェンの「運命」をアマチュアで弾こうとしたら、
市販の数あるCDから音源を入手し、
本屋さんでポケットスコアの購入、
パート譜面の入手も、そこまで難しくないと思います。
しかし、バレエ演奏は、
音源もCDにより内容が異なったり、譜面も手書きのものだったりします。
そして何よりも譜面の総ページ数がハンパないです。
第2回、第5回公演で演奏した眠りの森の美女は、
バイオリンの1stだけでも189ページもあります。。。
市販の音源はCDによってテンポや演奏箇所が大きく異なったり、
演奏しなかったりもあるので、
参考にはなりますが、本番の踊り手によってもテンポは変わりますので、
本番の音源としてはどうしても成り立ちません。
そして曲順等の入れ替えがあったりもしますので、
とにかく臨機応変の対応が求められます。
このように、本番用音源を聞きながら独自の譜面を作り上げ、
ようやく練習ができる形となります。
・・・が、これで終わりでは無いわけで、
本番前のリハーサルでは、曲毎に踊り手に合わせたリズムの確認や、
場合によってはテンポの調整があったりします。
オーケストラは、どんな事があっても指揮者の指示するテンポに合わせなければなりません。
オケが練習で培ったやりやすいテンポでは通用しない場合もあるわけです。
少しでもオケを経験されている方は、これがどれほど難しい事かわかる事でしょう。。
合わせなければ当然踊れません。
演奏側の責任はとても大きいのです。
音楽的に良い演奏が必ずしも良い踊りにつながるかは別の話なのですが、
これほどやりがいのある事は無いと思います。
来年も一生懸命練習して演奏しますので、音楽の方もお楽しみいただければ幸いです。
今回は以上です。次回は年内予定です。