ボッテシーニ(1821-1889)について


ジョバンニ・ボッテシーニは1821年、クレモナからさほど遠くない町クレマで生まれ、 1889年にパルマで没した。 クラリネット奏者兼作曲家であった父に幼いうちに音楽の 手ほどきを受け、14歳になった時、父がミラノ音楽院に入学申請を行なったが、この時 ファゴットとコントラバスにだけ奨学金が残っていたところから、ジョバンニはコントラバス を選んだと言われている。 もしこの時に、彼がファゴットを選んでいたら今日のコントラバス界にとって多くの貴重な レパートリーはもたらされず、又独奏分野における演奏技術も今日ほどには望めなかった であろう。 コントラバス奏者としての彼は一世を風靡したヴィルトゥオーゾとして知られ、ヴァイオリン界 のパガニーニに匹敵する程のセンセーションを巻き起こしたが、40歳頃からは作曲と指揮 の面でも優れた業績を残した。ヴェルディのオペラ「アイーダ」が、スエズ運河の開通を祝って カイロで初演された折りの指揮者がボッテシーニであったことは良く知られている。(永島義男)

     
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