小学校や中学校の音楽の時間で、誰もが習わされたであろう、あの縦笛です。息を吹き込めば一応音が出るという、誰にでも馴染みやすい楽器です。
リコーダーの歴史は古く、中世の時代にアジアからヨーロッパへ伝わり、16世紀に広い音域をカバーできる8本のリコーダーが完成されました。小さい方からクライネソプラニーノ、ソプラニーノ、ソプラノ、アルト、テナー、バス、グレートバス、コントラバスというように呼びます。これが現在まで続く形です。この頃に、代表的な木管楽器として宮廷音楽に用いられて隆盛を極め、数多くの優れた作品が残されました。
18世紀後半からは、横型フルート(フラウト・トラヴェルソ)にその座を奪われ、リコーダーは衰頽していきました。古楽復興運動によって20世紀になると見直され、リコーダーは家庭楽器として大いに普及しました。
古楽研には、コントラバスリコーダー以外の全てのリコーダーがあります。よく使われるのは中音域のアルトリコーダーですが、曲や編成によって適当なリコーダーを選択し、演奏しています。