音楽は人が創り、人は環境が造る・・・。

オーケストラの音色はその土地固有の雰囲気を色濃く反映しています。

例えば音楽の都と呼ばれる南欧ウィーンのオーケストラ、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団には街の雰囲気そのままに貴品、懐かしさ、暖かさ、輝かしさを備えた音色とシャンパンのようなえもいわれぬ洒脱な香りがあります。

国際都市のドイツ・ベルリンの雄、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団には都会的とも言える精緻なアンサンブルとドイツの風土から来る質実剛健とでも形容したくなる清々しいほどの真剣さ、個々の演奏家の個性を生かした自在な音楽があります。

もちろん日本にだって演歌や民謡といった独特の静けさや哀感、繊細で力強さを兼ね備えた音楽が確かにあるのです。音楽とその土地の「大地のエネルギー」は知らず知らずのうちに音楽や音色に表われてくるものです。

じゃあ橿原交響楽団は？

ていうかそもそも「橿原」ってどこにあるの? どんな所なの? と思われた方もきっと多いはず。堅苦しい紹介は市のぺージを見て頂くとして私達のオーケストラを育んでくれるもっと身近な「橿原」の魅力を私達の手で少しだけ紹介しよう！というのがこのぺージです。

奈良県のほぼ中央部にある「橿原市」は、奈良市から南に車で1時間ほど(約30km)の所にあります。奈良南部の中心的な都市である橿原は、南には吉野、明日香といった古の多くの歴史を刻んだ地をいただき、夥しい数の遺跡や古墳、仏閣は古来から続く私達祖先の思い、感性を今に伝えてくれます。四季折々彩り鮮やかで豊かな自然風景には失われつつある奥深い日本文化の「原風景」が今もしっかりと息づいているのを感じさせてくれます。

このような風土から感じる何かがきっと私達の奏でる音楽の中にも脈々と流れているはずです・・・。