1.古楽と古楽器たち - 2.古楽研究会の紹介 - 3.演奏会情報 - 4.お問い合わせ - 5.掲示板 - 6.リンク
チェンバロは、15世紀はじめに誕生したといわれるバロック時代を代表する撥弦楽器です。16世紀から18世紀にかけて、ヨーロッパ各国の王宮や貴族社会で活躍していました。
当時、チェンバロはそのクリアで華やかな音色はもちろんのこと、装飾などの見た目においても人々を楽しませる存在でした。ハープシコードやクラヴサンなどというように呼び名が国によって違い、楽器としての特徴も時代や地域によってかなり異なっています。
チェンバロの外見は現在のグランドピアノに似ていますが、両者の音の出し方は大きく異なっています。ピアノは、鍵盤をたたくとフェルトをかぶせた木製のハンマーが持ち上がって弦を打ち、振動させて音を出します。それに対してチェンバロは、爪で弦を引っかき、振動させることによって音を出します。この違いが音の差にも表れています。また、チェンバロはピアノほど強弱の変化がつけられませんが、その分鍵盤へのタッチの仕方でさまざまな音色を出すことができます。そこがチェンバロの持つ魅力の1つでもあります。
ピアノの発展と普及に押される形でほぼ1世紀の間「忘れられた楽器」となっていたチェンバロですが、19世紀末から復興の試みが始まり、20世紀後半には他の古楽器とともに見直され、演奏される機会も増えていきました。
同属の楽器として、スピネット spinet やヴァージナル virginal といった小型チェンバロも存在します。
This is a document of the website of the early music club of Nagoya university